夫婦椀の修理

夫婦椀 修理前
夫婦椀 修理前
夫婦椀 修理前
修理前

 

依頼品は欠けている箇所が幾つかあり、漆の艶も落ちています。

そして依頼者は輪島塗の工法で修理を希望されていました。そのため布着せを施し、一から下地を行います。

夫婦椀 空研ぎ後
空研ぎ後

 

布着せを行うためにはまず以前の下地を研ぎ落とさなくてはなりません。そうしなければ布がうまく接着できないからです。

 

夫婦椀 布着せ
布着せ

 

布着せとは木地の欠け易い上縁、高台を布を貼って補強することです。布はのり漆を用いて張り付けますがなかなか難しい作業です。

夫婦椀 惣身地付け
惣身地付け

 

木地と布を貼った段差を埋めるために惣身漆を付けます。惣身漆とはケヤキの木粉を煎ったものにのり漆を混ぜたものです。

 

夫婦椀 一辺地付け~三辺地付け
一辺地付け~三辺地付け

 

地の粉を入れた下地漆を付け、乾かし、研ぐを三度繰り返します。

地の粉には一辺地粉(鏡粉)、二辺地粉、三辺地粉とあるのですが、数が増えるごとに細かい粉になっていきます。仕上がりに近づくほど表面は綺麗になります。

(写真は二辺地付け)

 

夫婦椀 目摺り
目摺り

 

三辺地を研いだ後、錆漆を薄く付けます。これを目摺りといいます。

錆漆が乾いたら水研ぎして下地が完了です。

(写真は水研ぎ後)

夫婦椀 中塗り
中塗り

 

下地の漆を固めるために中塗りを行います。

ちなみに黒い漆は朱合漆に鉄粉を加えて精製します。漆が鉄粉に反応して黒く変色するんです。

夫婦椀 溜下
溜下

 

外側は溜塗りに仕上げて欲しいという依頼でしたので、上塗りの前に朱漆を塗ります。

朱漆が乾いたら水研ぎし、上塗りになります。

夫婦椀 上塗り 修理完了
夫婦椀 上塗り 修理完了

外側に朱合漆、内側に黒漆と朱漆をそれぞれ上塗りして修理は完了です。

 

 

漆器修理のことなら

前田漆器工房

〒928-0077

石川県輪島市鳳至町上町72

 

  TEL: 0768-22-0083

     (9:00~17:00)

  FAX: 0768-22-5405

     (24時間OK)

web担当者

前田最嗣(アツシ)
前田最嗣(アツシ)

普段は主に下地の仕事をしている四代目です。

輪島塗だけでなく他の産地の漆器も修理できます。

漆器修理の流れを知りたい方はこちらへ